Client Voiceお客様の声

企業の課題を丁寧に深堀した広報戦略で、露出数が直近比、約6.5倍に。――株式会社富澤商店

製造・小売・販売業

株式会社富澤商店
1919年4月創業。
お客様や仕入先に対して誠実な姿勢で接し、末永く信頼関係を築けるような姿勢で商売に向き合い「適正な商い」を経営哲学に掲げて、事業を展開。実店舗販売とEC、卸販売を通じ、パンやお菓子の材料をはじめ、器具・道具やラッピング資材、スパイス、和菓子材料、洋食材、和食材、豆、中華、エスニックにいたるまでの幅広いカテゴリー、産地・品質にこだわった9,000以上の食材を中心とした豊富なアイテムを適正価格でお客様へ届けている。料理を作る楽しさを世界へ届けるべく、創業100年超の伝統と信頼を守り、よりよい品質を目指しながら常に適正な価格でお客様に提供することに力を注ぐ。

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■お話をうかがった方
株式会社富澤商店
取締役
クリエイティブディレクター
富澤 文氏

PR Summary

■課題・目的

  • 一般顧客における認知度は非常に高く、信頼も得ている。一方で、事業者間での認知度には課題を感じており、ビジネス誌や食品系専門紙などでの露出を増やしたい。
  • 主力販売製品である「小麦粉」に関しては、業界で「第一人者」のポジション確立を目指す。
  • 定期的に開催する、一般顧客向け体験イベントの企画サポート。

■手法

  • 企業PRを軸に、新サービスPRやイベントを絡め、多様な切り口で情報発信。
  • 社長や小麦粉のプロなど、経営層の紹介によるブランディング。
  • 外国産小麦粉の価格高騰など社会情勢と絡め、イベントを企画。社会的な視点を軸に、ビジネスだけでなく、生活・文化、エンタメなど幅広いメディアにアプローチ。

―― まず、広報を外部依頼するに至った経緯をお聞かせください。

これまで広報分野に、それほど投資をしてこなかったのですが、個々人の活動だけではなく、企業としての広報戦略をしっかり構築して業務を推進したいという考えがありました。
 まずは、新商品・サービスのPRを外部に依頼しました。その後、BtoBメディアでの露出獲得を狙う段階で、より戦略的な計画が必要だと考え、対応してくれる外部会社への依頼を検討していました。メディア露出に関しては従来、ライフスタイル誌などBtoCメディアに取り上げていただくことが中心で、ビジネスメディアからの取材数は多くはありませんでした。アプローチのノウハウや経験も不足していたので、知見のあるMOPSさんへの依頼を決めました。

―― 広報戦略策定から、企業紹介資料・BtoBメディア向けリリースの作成、BtoCメディア向けリリースのリライト、イベント企画のサポート、メディアリレーションを支援させていただきました。その評価をお聞かせください。 まずは、広報戦略策定について。

広報戦略の軸をどこに据え、何を打ち出すべきかについて、重点的に考えていただいたことが印象に残っています。市場・顧客、競合、メディアなどの多角的な分析をふまえて提案していただいたのですが、ロゴ改定で会社を見つめ直した時期と重なったこともあり、自社の強みがより明確になり認識も深まりました。
結論としては、創業から100年超続けてきた企業理念や姿勢、取り組みそのものが当社の強みであり、それを前面に打ち出すことがBtoBメディア対策としても有効だという提案内容だったので、これまでの実直な歩みに自信をもつことができました。また無理や嘘がない戦略策定で、とても取り組みやすかったです。

BtoBメディアへの露出が、BtoCメディアにも連鎖的に波及

―― 次に、リリースなどの各種作成物とメディアリレーションについてはいかがでしょう?

広報戦略を固めたので、作成するリリースの目的や、打ち出すべき内容がぶれることは少なかったと思います。当初、企業PRのために、当社の沿革や強み、事業戦略等をまとめた企業紹介資料を作成していただいたのですが、細かな言い回しなど文章の認識にズレが生じた場面もあったものの、受け手であるメディアと我々の意向をふまえ、迅速に対応いただけました。このほか、リリースごとのターゲットメディアの設定と、それに合わせたキーワード選定などの“見せ方”については、とても満足しています。
メディアリレーションについては、先に述べた企業紹介資料と単発のリリースを紐付けてアプローチする手法を採用されていました。これによってメディアの理解を深めることができ、大変効果的だったと感じています。
このほか、当社は小麦粉の品揃え日本一を誇っていますが、その点を活かして、私自身を“小麦粉について解説できる専門家”として打ち出すという訴求方法も、効果的であったと実感しています。

―― イベント企画サポートについては?

当社が制定した記念日『おいしい小麦の日』である9月23日に、体験型親子イベントを開催しました。外国産小麦粉の価格高騰という社会的な話題と絡め、国産小麦粉にフォーカスしたテーマを設定したことで、より話題性を高めることができたと思います。
さらに私が小麦粉の専門家として参加するという企画をご提案いただきました。「国産小麦、小麦といえば富澤商店」を謳いたいという考えがあったので、企画内容には満足しています。
従来からイベントは、“お客様との接点の場”として開催していたのですが、その場をメディアの方々に直接見ていただく機会はありませんでした。今回は、短い準備期間にも関わらず、多くのメディアに声がけし、全国紙(トレンドコーナー)や影響力の高いWEB媒体、専門紙など多彩なメディアの誘致と記事化を実現。この点は、自社だけではできなかったことだと思っています。
 ちなみにイベントは盛況に終わり、開催後、参加者のお客様より担当者にお礼のお電話がありました。お褒め言葉をいただくことは、本当に嬉しく次のやりがいにも繋がります。職場が和やかな雰囲気に包まれ活気づくことは、とても良いですね。

貪欲に企業理解を深め、大きな成果につなげた

―― 今回の成果として、以下のようなことを報告させていただきました。まずはこの結果を、どのように感じていらっしゃいますか。

  • 露出数は、直近の他PR会社のサポート期間と比較し約6.5倍
  • 食品・小売業界の専門媒体だけでなく、ニュース、ビジネス、IT、ライフスタイル系など多彩なメディアで取り上げられ、かつ多様な切り口で掲載
  • メディアの間で、富澤商店の製品・サービス理解が促進、また「小麦粉の専門家」として周知
  • 富澤商店の企業ブランディング向上


当初の期待を上回る成果だと感じています。狙いとしていたビジネスメディアの露出が獲得でき、かつその内容も充実した質の高いものでした。
また、ワイヤーサービスを活用したプレスリリース配信では、PV数も大きく伸長し、当社の取り組みに対し、一目置いていただけるようになった印象は強くもっています。
また、成果が最大化したのは、露出の連鎖を生み出せたことがポイントだと思っています。現在も、サポート期間中に露出したメディアを見て取材依頼いただくことが、圧倒的に多いです。直近では、新聞への露出からテレビの取材につながったケースもありました。事業の背景や今後の見通しなど、社会的な視点の内容も織り込んで報道するBtoBメディアでの露出は、後々BtoCメディアの露出にも広がりやすいと実感しました。

―― 今回の広報サポート期間を経て、一般のお客様や取引業者様に何か変化はありましたか。

当社のことをよくご存じの一般のお客様には、活発に動きがある印象を抱いていただけました。また、お客様が掲載メディアを見て、店舗にお問い合せするという流れも生まれました。現在、コロナ禍によるネット需要拡大などで、EC会員数やSNSフォロワー数が増加傾向にあります。注力するデジタルマーケティングと連携し、広報を強化したことで相乗効果が創出でき、新規顧客獲得の一助になったのではないでしょうか。
取引業者様からは、「全国紙を見た」という声を多くいただきました。中には、小麦農家様自身が抱く思いの一部を我々が発信してくれたと、喜んでくださるケースも。肌感覚ではありますが、当社との取引への安心感につながったと感じています。

―― 続けて、社内に変化はありましたか。

取り上げていただいたメディアをしっかりと確認し、喜ぶスタッフの姿も見られました。
また当社の課題として、会社の方針や方向性を全てのスタッフに伝えづらいという点があります。特に事業戦略に関する内容は、店舗や工場などのセクションでは物理的な距離もあり、全てを共有することは容易ではありません。スタッフがメディアを通じ情報を得ることで客観的に自社を知るきっかけとなり、さらにそれが質の高い内容であれば、理解も深まります。露出拡大は、スタッフのモチベーション向上やインナーブランディングの面でも必要であると感じています。

―― 最後に、MOPSとの取り組みで、最も満足感を得られた点をお聞かせください。

サポートの入り口である広報戦略策定です。限られた時間のなかで、創業から沿革、事業の特徴、今後の方向性など当社を理解するために、多くの時間を費やしていただきました。
MOPSさんは、我々の業界でのPR実績が豊富だったわけではありませんが、当社を理解しようとする姿勢が印象的で、また実際に理解を深めてくださいました。こうしたなかで当社の強みを明確にし、ターゲットとポジションを定め戦略を策定いただいたこと、またその軸がぶれなかったことが、今回大きな成果を得られた要因だと思っています。
PR専門会社のノウハウや知見は、“全然違う”という思いが率直な感想です。今回伴走いただき、大変満足しています。今後、タイミングが合致した際は、またご依頼させていただきたいですね。
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