13)多彩な要望に応えた、MOPSの記者会見事例
MOPSは、企業の記者会見において幅広いサポートを提供しています。いくつか事例をご紹介します。
事例1 多国語対応の記者会見
記者会見で情報を伝えたい対象は、国内だけとは限りません。グローバル市場を意識し、海外メディアの誘致が必要な記者会見も少なくありません。
その場合、言語の問題から、国内メディア向け記者会見とは別に在日海外メディア駐在員を対象とした会見を別途開くか、国内メディアと海外メディアを一堂に会してバイリンガル、あるいはそれ以上の言語を駆使したマルチリンガルな会見を開くことになります。
前者の別々に行う方法は、運営はシンプルですが、費用も時間も倍必要になります。
MOPSでは、外資系企業や海外の官公庁等からの依頼でマルチリンガルな記者会見を何度かプロデュースさせていただきました。
たとえば、タイ国政府観光庁が主催する世界的な二輪車ロードレース選手権『MoToGP PTT Thailand Grand Prix』の認知度向上と日本からの観戦者集客施策の一環で開催したプレスカンファレンスとレセプション(於:ザ・プリンス パークタワー東京)のお手伝いをいたしました。日本語と英語、そしてタイ語の3ヶ国語の通訳を配し、各国の気質を考慮してきめ細かく対応することを心掛けました。その結果、タイ国政府観光庁と取材するメディアの円滑なコミュニケーションを実現させ、『MoToGP PTT Thailand Grand Prix』関連のイベントは、その後も複数回携わることとなりました。
多国語対応の記者会見
事例2 「全テレビ局を呼びたい」に応えた記者会見
企業の広報担当者としては、「記者会見をするからには、全テレビ局を誘致したい」という要望は、わからないではありません。しかし、ご存じのとおり、これはなかなかの難題です。なぜならば、局ごとに個性が異なり、しかも各局はその個性を非常に大事にしていますので、よほどのニュースでない限り、全局右へ倣えで取材にあたることは少ないからです。
社会全体がこぞって注目した例では、新型コロナウイルス、東京2020オリンピック、野球のWBC等がありました。MOPSでもこれらに関連した記者会見をいくつか担当しましたが、全テレビ局を集めることができたのはこうした大関心事にあっても容易ではありませんでした。
成功した例として、大手通信会社が東京2020オリンピックの聖火ランナー募集と同ビッグイベントの観戦や報道を支える新技術発表のために開催した記者会見があります。
記者会見時に多数のメディアを集めることにかけては、「当然」の感覚すらある大手企業ですが、さすがに全局が集まり、即座に報道されたことには大きな満足感を得てくださったようです。
どのようなアプローチをとったかといえば……
1)人気タレントやアスリートをゲストに呼び、テレビの画面が映える要素を用意。
2)「聖火ランナー募集」と「オリンピックに貢献する技術」という分野が異なる2つの話題が混乱しないように、記者会見を一部と二部に分けて行った。タレントたちを前面に押し出した華やかな一部と、高度な技術をかみ砕いて紹介する質実剛健な空気の二部は、テレビ局の方向性に応じて扱いの比重にも変化が出たものの、全局で一斉に報じてもらえた。
3)当社では日頃からテレビ局のスタッフの方々とはコミュニケーションがとれていたため、スタッフ別に切り口を変えて呼びかけた。
……などです。結果的に12番組で報じられ、紙媒体やWeb媒体も含めると600以上のメディアに取り上げてもらうことができました。
「全テレビ局を呼びたい」に応えた記者会見
事例3 超短期間で準備・企画・本番まで遂行した記者会見
当原稿の前半でも述べてきたように、記者会見には入念な準備が必要です。
が、時と場合によっては「大至急開催したい記者会見」ということもあるのです。
「緊急記者会見」は突発的に起きた事件や不祥事に関する釈明または謝罪を目的とする場合が目立ちますが、そうでなくとも事業計画の大きな変更により発表時期をずらさざるをえなかったり、外的要因により狂った日程調整の都合等、いろいろな理由で発生することがあります。
数年前に、既存の四年制大学が履修からキャリア支援、卒業までをすべてオンラインで提供する通信課程を新設したという記者会見を準備から本番まで3週間で遂行したことがあります。
オンラインで打合せや授業が当たり前のことになりつつあった頃で、競合校よりも少しでも早く抜きん出たいこともあり、事務局は必死で準備をしていたのですが、省庁からの認可のレスポンスが大遅延し、発表できないまま翌春の生徒募集まで猶予が無くなってしまったのでした。
記者会見の準備では本番までの準備期間に2ヶ月は必要なところを、「3週間でなんとか」というお話をいただいたときは、当社としても受けてよいものか躊躇しましたが、「オンラインで授業を提供する大学の記者会見をオンラインで短時間に遂行し、同大学の威力を誇示してしまおう!」と参画することとなりました。
履修から卒業まで全課程をオンラインで提供する大学ですから、オンライン配信用のスタジオをはじめとする設備は準備万端な点が最大の救いでした。
それ以外に、用意した施策は以下のようなものです。
1)完全オンライン化された新課程の発表なので、記者会見も完全オンラインの形式で企画。
2)コロナ禍でオンライン授業が一般化してはきていたものの、「大学教育の全過程をオンライン上で提供」する教育機関は珍しく、その点を徹底的に訴求。
3)記者会見へのメディアの参加意欲を掻き立てるため、『ビリギャル』のモデルとなった文化人や教育界エキスパートをキャスティングし、会見演出としてトークセッションを取り入れた。
4)地方大学でありながら、記者会見をオンラインにすることで、首都圏メディアはもちろん、地元のローカルメディアまで幅を広げ、会見に取材誘致。
このような施策により、3週間で準備から記者会見当日まで成し遂げることができました。実際に授業で使用するスタジオ等の環境を利用したオンライン会見としたことで、「オンライン大学の特徴」を臨場感満載で伝えることができ、参加いただいたメディアの方々からも高い好感度を得られたようです。
成果としても、メディアへの取材告知から申込期限までが7営業日しかないという条件下で、30媒体以上のメディアを集客でき、多くの記事化に成功できました。
超短期間で準備・企画・本番まで遂行した記者会見