社会を前向きにさせる、こんなメディアパワーを世の中に! 2020/04/17
どこもかしこも重苦しい空気が漂う昨今、「むしろ元々明るい印象ないでしょ」的なマーケットを対象とした月刊誌がやたらポジティブで同業他社から注目を集めています。
その名も『月刊住職』。興山社が発行し、1974年に創刊された歴史ある月刊誌で、宗派を問わず仏教界全般の寺院運営や宗教に関する政府の動きなどで誌面が構成されています。
思想的ではなく、仏教界を商業や農業などと同様にとらえた、業界誌的編集です。
そして、この雑誌の編集部がつけるタイトルがすごいんです!
たとえば、2020年4月号の特集は「パンデミックにいかに対応すべきか!? 試される寺院の力」。その他の記事は「新型コロナウイルス感染者と遺族への火葬場の対応法」、「寺院も住職も必須のハラスメント回避法」といった具合。
過去の号では「ポケモンGO襲来に寺院の対処」、「清々しい剃髪スキンケアの方法」「なぜ遺骨をゆうパックなんかでお寺に送るのか~住職の賛否本音」といった文言がタイトルとして並びます。
誰もが知りたいけれど、聞くのはタブー視されているエリアに敢然と踏み込んで行く『月刊住職』。創刊したのは、現在も編集・発行人を務める、矢澤澄道氏でご本人も真言宗のお寺を司る現役住職という方です。ご自分も最前線にいらっしゃるだけに、どんなにシュールなタイトルでも、決してふざけた印象にはなりません。
人の生死に関わる職業であるだけに、寺院運営という仕事は非常にデリケートで繊細な所作を要求される反面、お金なしには存続できない「商業」という側面もあり、前向きに取り組んでいかなければならない問題が山積みなのに、腫物に触るようなムードが内にも外にもあふれた“業界”。
そこを何とか元気にしていきたいという意欲みなぎる月刊住職の記事タイトルが、雑誌編集者やWebライターの間で、実はここ半年ほど話題の的になっているのだとか。
彼らはファッション誌編集者だったり報道記者だったり、IT系ライターだったりと担当はさまざまながら「自分の記事が世界を変える」という編集者魂・ライター魂のもと、毎月1日に読売新聞や朝日新聞に掲載される月刊住職の広告を見て「よし! 私たちも頑張って社会を盛り上げるぞ!」という気分になるとのこと。
社会を前向きにさせるべく、負けずに頑張っていきましょう!