映画『天気の子』で再燃するプロダクト・プレースメント 2019/11/08
映画やドラマで、登場人物が使用しているもの、背景に配置された家電製品等に実在の企業のロゴ等を意図的に表示し、視聴者の記憶に刷り込ませる広告手法をプロダクト・プレースメントと言います。
テレビアニメの『サザエさん』を長期にわたり一社提供していた東芝製品が、同アニメの背景に次から次へと登場したことは、プロダクト・プレースメントの代表的な例。歴史が長く、シンプルな手法です。あまり露骨にやると嫌らしさが出るだけに、インタビュー番組やバラエティ番組に出演する人気者にさり気なく身につけてもらうなど、いろいろと工夫を凝らされながら、実はさまざまなシーンでプロダクト・プレースメントは利用されています。
このプロダクト・プレースメントを「ここまでやりますか!?」と言いたくなるほど駆使しながら、実際に映画を見てしまうと違和感ない見事なまでの仕上がりとなっているのが『天気の子』です。アニメ映画の巨匠新海誠氏の最新作として2019年7月に日本で公開され、興行収入100億円突破確実と見られる大ヒットを飛ばしています。世界140か国以上で公開予定とも言われています。もう、世界中で何億人の人がこのアニメ映画を見るのか、計り知れません。こうした状況を見込んでか、映像の中に登場する小物(缶飲料からフード類等)、背景の看板や自販機等々がことごとく“お馴染み”のロゴだらけ。エンドロールにはそれらの関係企業(または団体)の名前がズラリズラリと流れます。
PRを担当されている方なら、こうしたプロダクト・プレースメントの情報を携えたうえで、『天気の子』を観てみるのも一興ではないでしょうか。