テレワーク時の見える化は、社内向け広報が効果を発揮する 2020/05/12
緊急事態宣言延長から、テレワークが長期化されそうな気配です。
管理職からは「サボらないか?」「評価は成果だけでするのか?」等の心配ごとが聞こえてきますが、立場を問わず誰もが気になるのは「職場の皆はどうしているんだろうか? 報告はどのようにしているんだろうか?」といった仲間の動き。
もっと俯瞰してみればテレワークの長期化は組織の情報が流通しにくくなり、「これから会社はどうなるんだろう」「今後自分のポジションは?」といった、就労者の不安感を煽りかねません。
そこで、社内向け広報の出番です。「見える化」の促進で、風通しのよいテレワークライフを形成してください!
■社内向け広報の基本
何のために必要なのか、一応おさらいしておきます。
社内向け広報の運用は、所属意識を高揚し、就労へのモチベーションを高め、就労意欲を掻き立て、離職率を低くする効果があります。
具体的には……
1)部署間・社員間の理解を促進
2)経営方針、財務状況等企業の経営情報を共有
3)社風のトーンアンドマナーを共有
4)就労者の企業感に統一性をもたせやすくなる
5)企業トップの思いを全社的に浸透 ……etc.
このようなことから、情報デバイドを減らし、社員が安心して働けるようになるのです。
もちろん「社内限」とはいえ企業情報を公開するので、その方法やルールは全社の部署長および管理部門にコンセンサスを得たうえでスタートします。
■テレワーク時の社内向け広報の方法
テレワーク中ですから、イントラネットなどを利用する広報活動が前提です。
1)オンライン社内報
イントラネットの掲示板や社員一斉メールで会社のトピックスや各部の動きを定期的に更新する、最も当たり前な方法。
情報を発信するだけではなく、社員リレーコメントや目安箱的な「ご意見ちょうだいコーナー」なども設けて、匿名でよいので社員の本音を引き出し、まとめたものをオンライン社内報に掲載するといった参加型コンテンツも混ぜ込むと読む気をそそります。
2)音声メールで企業放送
時として、声は動画や文章以上にパワーを発揮することがあるものです。
テレワークをしていると、人の声が恋しくなるもの。たとえば、よく朝礼等で行われている社員が順番に3分間スピーチするような感覚で、音声メールを届けるのはどうでしょうか。
3)オンライン会議を全社で共有
機密性のあまり高くない会議の一部を、全社で閲覧可能な形式で行います。通勤であれば垣間見ることができる他部署の表情を、雰囲気だけでも見ることができればテレワーク中の不安はかなり解消できるのではないでしょうか。
内容は、ライブである必要はなく、最後に会議公開部署の誰かのコメントを入れてまとめるのもいいと思います。
会議の模様を収録したビデオ映像は、あまり長くない尺(時間)に広報が編集して会議公開部署に校閲してもらったうえで全社に流すようにします。
テレワーク時の社内向け広報は、全社員が自宅でPCを利用できることが基本です。スマホは使えるけれどPCは無理という社員がいると、そこで情報格差を生み出し逆効果になりかねません。いずれにしても、誰にでも簡単に使える仕様で運用できることが効果を出すコツだとも言えます。